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消費者側が多様化してきたことでEコマースも今までの通りというわけには行かなくなっています。消費者に合わせた多様性をEコマース側でも持つ必要があり、ライフスタイルに合わせていく必要があります。時間に対する意識も大きく変わっているため、そういった面でも対策を講じていく必要があります。
消費者は、ただ安いだけでは購入せず、今では購入するサイトを選ぶようになりました。Eコマースサイトだけではなく、様々なところで接点を考えて購買行動までをスムーズに行えるよう、ユーザーに対して日常と購買欲求を同化させるような動きが大切になっています。
オムニチャネル戦略などが現在では話題に上がっており、リアルとネットの垣根を超えて企業とユーザーとのタッチポイントを全て統合し、ユーザーにアプローチしていくことで、オンライン上のプラットフォームをどのように活用していくかというのも変わってきています。SNSを利用したショップ展開も行われることが一般的になってきています。
そんな中、望月智之さん著の『2025年、人は「買い物」をしなくなる』では、AIの進歩により「買い物」をしている感覚さえもなくなってくる、とあります。買い物自体が自身で商品を探すのではなくAIが探してくるものを「買う」という意識がなくなったまま、それを決済するかどうかだけで決まってくるというものです。
買い物の変化は無意識の領域にまで進んでいくとされており、現在でも定期的に注文がなされるようなサービスはありますが、これが一般的となり、日用品などの消耗品は、時間や思考を使わずに、無くなりそうなタイミングで自動注文され発送される、ユーザーの行動履歴や食事の傾向などを読み取り、好みの献立やメニューを自動で推薦してくれるようなものに発展していくような未来がくるとされています。便利ではありますが、買い物の楽しさは失われていきます。
企業側が今大事にしているのはストーリー性であるように「人のつながり」といった面も強調されていきます。余計な時間の省略ができるようになることで、それをより深く感じられる時間も増えていきます。そうすることで、より良い買い物体験が得られるという未来も訪れる日が来るとされています。
番組内では、株式会社オイシックス・ラ・大地CCO執行役員の星健一さんと、ご紹介した株式会社いつも.取締役副社長の望月智之さんにご参加いただき「デジタルとアナログの使い分け」の話題から「これからのEコマースの課題」について熱いトークが繰り広げられました。
アナログとデジタルの使い分け
星 買い物難民というのも失礼ですが、買い物に出かけるのも苦労する高齢者等へトラックで配送することを行っています。移動スーパー「とくし丸」というのですが、初めはローカルのものだったのですが東京でも需要が出てきています。今は日本全国でトラックにて配送を行っています。アナログとデジタルをうまく使い分けています。
望月 アナログの大事さというのは痛感しますね。紙のカタログは辞めようという動きがあったんですが、実際にご家庭に行ってみると本を机の上に置いて楽しんで居る方々はいるのでアナログが完全に無くならず、デジタルの対立では無いと感じますね。
これからのEコマース課題について
望月 物流の問題はありますね。人手が不足しているということではありますが、UberEatsなどが有りますが、こういったギグワーカーを利用した動きが物流にも入ってくることで解決していくのでは無いかと考えています。アメリカでは、既にそういったプラットフォームがあり、購入から30分以内での配送なども可能としている様ですので、日本でもそういった解決や配送時間に関するサービスなど成長を遂げてくるものだと思います。
星 コロナ禍で高まった需要、置き配やお客様個人でカスタマイズされた配送場所に対してのサービスも日本の物流会社さんは、良く出来ているものだと思います。世界と比べても日本の物流が遅れているということは無く、多様化は進んでいるものだと思います。配送に関しては、物量が増えてくれば何処かで限界は来るものですが、ドローンも実用化に近い状態ですし、そういった面での対応なども想像以上に早まるものだと思います。